前回に引き続き、IBM Domino Mobile Apps の検証結果の報告です。
今回は、IBM Mobile Apps の設計編として、式、LotusScript、Java のプログラムを実行した場合や埋め込みビューやフレームセットなどの設計要素について検証してみました。
検証環境
- IBM Domino Mobile Apps 1.0.0
- サーバー:Domino 9.0.1 FP10
- 端末:iPad Pro 10.5インチ
2. 設計
確認項目
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結果
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2-1. 式、LotusScript
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ほぼ〇
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2-2. 埋め込みビュー
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〇
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2-3. ユーザーの別名を取得
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〇
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2-4. フレームセットで複数のアプリケーションを開く
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〇
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2-5. アクションホットスポット
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〇
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2-6. 埋め込みスケジューラー
2019/04/06 修正・追記
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〇
△
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2-7. 日付ピッカー
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〇
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2-8. 環境変数(NOTES.INI ?)への値の設定・取得
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〇
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2-9. フレームセットのフレームに WEB ページを表示
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×
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2-10. JAVA
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×
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2-1. 式、LotusScript → ほぼ〇
いくつかのアプリケーション(標準テンプレートのリソース予約やディスカッション、独自開発を含む)を操作してみましたが、特に問題は確認できませんでした。
制限事項(ローカルファイルへのアクセスなど)はあるので動作確認は必要ですが、改修なしでも既存アプリケーションが動くことが期待できます。
2-2.埋め込みビュー → 〇
便利な埋め込みビューですが、iPad でも利用できました。「単一カテゴリの表示」機能も問題ないようです。

2-3.ユーザーの別名を取得 → 〇
@UserName(1) で別名が取得できることを確認しました。
2-4.フレームセットで複数のアプリケーションを開く → 〇
下図のようにフレームセットで複数のアプリケーションを開くことができました。

2-5.アクションホットスポット → 〇
記述された式を実行することができました。
例1:@Command([OpenFrameset];"fsPortal2")
例2:@URLOpen("https://www.google.co.jp/")
※ Safari が開きます。
2-6.埋め込みスケジューラー → △
表示が小さいため操作に難ありですが、予約あり/空き時間は表示されました。
2019/04/06 修正・追記
初回表示時、すべて情報なしとなります。
更新ボタンを用意しておき、手動で更新すれば予約あり/空き時間は表示されます。また、初回更新前のみ日付を変更して更新することも可能でした。
但し、一度予定を表示すると、日付を変更しても表示が更新されません。
現状では、実運用は厳しいと感じました。

2-7.日付ピッカー → 〇
ノーツクライアントと同様に、日付ピッカーで選択した日付にカレンダービューが連動して切り替わりました。

2-8.環境変数(NOTES.INI ?)への値の設定・取得 → 〇
notes.ini は直接確認することはできませんでしたが、環境変数へ値を設定・取得する式を実行したところ保存・表示できました。notes.ini またはそれに代わるものがあるのでしょうか?
設定:@SetEnvironment("v1";"Hello World");
取得:@Environment("v1");
2-9.フレームセットのフレームに WEB ページを表示 → ×
エラーが表示されました。

2-10.JAVA → ×
Java はサポートされていません。
Java のスクリプトライブラリがあるアプリケーションを開くと下図の警告が表示されました。

また、Java アプレットを貼り付けたフォームを開いた時は下図のようにアプレットが表示されませんでした。

左:ノーツクライアントで開いた場合
右:iPad で開いた場合
まとめ
今回は、IBM Domino Mobile Apps の言語や設計要素の動作確認結果についてご紹介しました。
次回は、全文検索や返答文書の作成、プレビュー、表などの機能についての予定です。