前回に引き続き、IBM Domino Mobile Apps の検証結果の報告です。

今回は、IBM Mobile Apps の複製編として、複製(レプリカ)機能について検証してみました。


検証環境

  • IBM Domino Mobile Apps 1.0.0
  • サーバー:Domino 9.0.1 FP10
  • 端末:iPad Pro 10.5インチ

 

5. 複製(レプリカ)

確認項目

結果

5-1. ローカルにアプリケーションを作成

5-2. サーバーと同期

5-3. ローカルのアプリケーションを削除

5-4. ローカルのアプリケーションを開く

 

5-1. ローカルにアプリケーションを作成 → 〇

ノーツクライアントと同様にローカルにアプリケーションのレプリカを作成して、オフラインで利用することができます。

レプリカは、アプリケーションを開いて、左上のメニューアイコンから「オフラインで利用できるようにする」から作成します。

 

ファイル・パス、受信するデータ量に関する設定を行います。

注意点は、デフォルトでは添付ファイルのサイズが10MBに制限されていることです。カメラで撮影した画像などは10MBを超える場合があるため、必要に応じて制限値を変更してください。

 

5-2. サーバーと同期 → 〇

サーバーと同期する場合、左上のメニューアイコンから「複製」を選択します。

ノーツクライアントの「複製と同期」に似た画面が表示されます。「すべて複製」をタップするとサーバーと同期が開始されます。

 

特定のアプリケーションのみ同期したい場合、対象のアプリケーションを長押しして表示されるメニューで「Replicate Selected Application」をタップします。

 

5-3. ローカルのアプリケーションを削除 → 〇

複製の画面で対象のアプリケーションを長押しするとメニューが表示されます。「Remove」をタップするとローカルのアプリケーションが削除できます。

 

5-4. ローカルのアプリケーションを開く → 〇

サーバーのアプリケーションを開く場合と同様に、左上のメニューアイコンから「アプリケーションを羅引く」を選択して、サーバーではなく「マイ・デバイス上」を選んでローカルのアプリケーションを開きます。

 

 

まとめ

動画やイベントで IBM Domino Mobile Apps を見たことはありましたが、既存のアプリケーションが設計を変更せずに iPad で動作するのは感動しました。今までモバイル環境で利用するにはWeb化する必要があり敷居が高かったのですが、基本的に、設計を変更せずに(とりあえず)すぐに利用できることは大きなメリットです。

そうは言っても iPad で使い易くするためには、文字やボタンのサイズを変更するなどの工夫は必要にはなります。しかし、変更するにしても今までのノーツクライアント用アプリケーションを開発する技術で対応できます。

また、カメラ機能を利用することで、作業現場の様子をその場で撮影して報告書を作成するなど新しい利用方法が考えられます。

今後の更なる機能アップに期待したいところです!